口呼吸による脳への負荷

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私たちが、呼吸に使う通り道は、「鼻」か「口」です。

 

赤ちゃんが授乳されている時、長時間、母親の胸から口を離すことなく母乳を飲み続けられるように、私たちの普段の呼吸は「鼻呼吸」がメインで行われます.しかし、睡眠時の「イビキ」に代表されるように普段,鼻呼吸でも,口呼吸になっていることがあります.

 

Sano M, et al. (2013) によれば,普段、「鼻呼吸」をしている人が口呼吸をした時には、1分ほど、前頭葉での脳活動が亢進することが報告されています.

 

つまり、呼吸パターンが変わることで、睡眠中に前頭葉を休ませているつもりでも,むしろ前頭葉は活動された状態で,負担がかかっていると捉えることができます.

 

Sano M, Sano S, Oka N, et al. (2013) Increased oxygen load in the prefrontal cortex from mouth breathing: a vector-based near-infrared spectroscopy study. NeuroReport 24: 935-940.

 

前頭葉には,注意・集中に関わる機能があると言われます。皆さんは、花粉症などの「鼻づまり」でイライラ集中できなくなったことがないでしょうか?それは、前頭葉が上手く働かないために生じているかもしれません。

そして、「いびき」によって、翌日の集中力が続かないということも耳にしますが,ただ睡眠が浅いことによる睡眠不足という理由だけでなく,前頭葉に疲労があるために生じている症状かもしれません.

日常生活や,リハビリへ集中して取り組むためにも呼吸のパターンを変えてしまう、花粉症、アレルギーなどへの対処は,身体のメンテナンスとしても注目したいポイントです.

 

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