脳卒中によって筋肉がこわばり,緊張した状態が起きることがあります.
このような状態のことを「筋緊張の亢進状態」と表現します.
筋緊張の亢進は,
肩〜手指にかけては「曲げる筋肉」に,
膝〜足指にかけては「伸ばす筋肉」に起きやすい傾向があります.
筋肉は生活の中で伸びたり縮んだりを繰り返す中で,
柔らかさが保たれます.
そのため,筋肉の緊張が高いところほど,
曲がったままだったり,伸びたままであることが多くなり
筋肉が伸びることができなくなるだけでなく,
関節が硬くなり,動かすことが難しくなることにも繋がります.
そこで,関節が硬くなる原因になる筋緊張が亢進している部位を探すために,
療法士が関節を動かした時の抵抗感で筋緊張の程度を
定性的に評価する方法として,臨床で使われるのが,
「modified Ashworth Scale」なのです.
“modified Ashworth Scale”
・Grade 0:筋緊張の増加はない
・Grade 1:軽度の筋緊張の増加.関節可動域の終わりに僅かな抵抗感がある
・Grade 1+:軽度の筋緊張の増加.関節可動域の1/2以下の範囲で僅かの抵抗感がある
・Grade 2:可動域のほとんどで抵抗感があるが,関節を動かすことは簡単にできる
・Grade 3:著しく筋緊張が増加しており,関節を動かすことが困難
・Grade 4:関節が動かせないほど筋緊張が亢進している
参考論文:
Bohannon RW, Smith MB. (1987)
Interrater reliability of a modified Ashworth scale of muscle spasticity.
Phys Ther. 67: 206-207. こちら>
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